還 暦 2002.2.7

  私は、2月11日で還暦を迎える。
長嶋巨人軍名誉監督が「初めての還暦で〜」といって話題を撒いたが、本当にあの方は何を言っても許される”徳”を持った人ですね。昔なら「赤いちゃんちゃんこ」を贈ってご長寿をお祝いをするところであろうが、今では平均寿命もグント延びて「赤いちゃんちゃんこ」などチャンチャラおかしくて貰えたものではありませんね。

  我が社の定年退職年齢も、今は世間並みにも55歳から60歳に引き上げられた。しかしお国の年金政策の誤りで受給開始年齢が年々先送りされるいま、定年延長の要望が強く出ている。若者達の間では「自分達は払うだけで年金などもらえないかもしれない・・・」という危機感さえ出ているので定年延長は当然の要求かもしれない。今まで社会を支えてきた者が今度は支えてもらう、こうでなければ世の中の秩序は守られない。小泉内閣の“構造改革”でこの辺のこともキチンとして欲しいものだ。

  昔若い頃白髪の人や頭の禿げた人をみると自分の目には“爺さん”だな・・・と映ったものだが、今の若い者達から私を見ればきっと昔の自分の様に“爺さん”と思われていることでしょうよ。いくら「自分は未だ若いぞ・・・」と若い気で頑張っていても。

  昨年の2月頃、車を運転中小路において、すれ違いざま「バカヤロー!シジイ!」と罵声を浴びせて行った車の若者があった。接触したわけでもなし、十分にこちらも寄せて道を譲った積りなのに・・・。一瞬の出来事にひるんでしまった。隣に乗っていた妻と暫し唖然、開いた口が塞がらず目を丸くして見合ってしまった。シジイ!?ムカムカと胸が煮えくりかえった。

  ところで”還暦”暦を還すということで「生まれ変る」という意味もあるとか、今は病む身ではあるが、これまで60年、半世紀以上も生を与えて頂いた神仏に素直に感謝し、生まれ変わった気持で、一日一日を前向きに大切に生きて行きたいと思う。