静岡県医師会報(平成9年3月1日号・第1186号)
暗い話ばかりのスタートとなった今年もはや2ヶ月、医療保険改革、介護保険論議、集団的個別
指導、准看護婦養成問題、何一つ前向きの解決策
も見あたらず、低迷したままです。今号のとびら
のことばは私たちの保険部主任理事である井関先
生に解説とともに視点を披露していただきました。
集団的個別指導もほぼ一巡し、西部地区の内科を
残すのみとなりましたが、実際に受けられた皆様
の印象はいかがでしたでしょうか。不満や不安も
沢山おありになると思いますが、私も補佐的立場
で、民生部保険管理課との毎月の定例打合会に出
させていただいておりますが、幸い我が静岡県で
は、お互いに尊重しあい、決して反目せずしかし
迎合せず、良好な関係を保っておりますので、ご
意見はどしどしお寄せ下さい。打ち合わせに反映
させていきたいと思います。
また、郡市医師会だよりには富士宮市医師会の
松本先生に、医師会活動への若い力の注入につい
て紹介していただきました。やはり「数は力なり」
で大勢でやるのがうまくいく秘訣だと思います。
私も40代の切り込み隊長のような意気込みで県
医師会へまいりましたが、5年たって力不足だけ
が露呈されたような気がしています。
先日、県医師会医政研究会で長年、社会保険旬報記者をされ、現在大学で教鞭をとっておられ、
厚生省にも少なからぬ影響力を持つ高木先生のお
話を伺いました。私が昨年末、日本医師会に提案
し、今回は採用されなかった老人の5%定率制も
同意見で、意を強くしました。私は、介護保険の
創設にも医療保険の抜本的改革にも、明治時代の
遺物となっている現在の都道府県や市町村の枠組
みはもはや対応しきれず、8つ位の同州制のもと、
人口100万−200万規模を単位に地域保険の
形で一本化すべきという持論ですが、会員の声で、
はからずも富士宮市医師会の大西先生に同州制に
ふれていただいて楽しく拝見しました。