静岡県医師会報(平成9年5月1日号・第1190号)
さわやかな春のはずなのに、何故かけだるさを感じます。医療保険改革も介護保険も、それと密接に関わるはずの行財政改革もどうも間違った方向・安易な方向へどんどんひきずられていっているのではないか。私たちはどうすればいいのだろうか。いろいろなアピールやポスターに接するたびに、自分の無力さに心が痛みます。さて春たけなわ。
今号のとびらのことばは理事同期の秋山先生に「植物とのかかわり合い」と題して原稿をいただきました。私も友人の一人として一緒に京都へまいりました。私たちは自他共に認める名コンビですので、その後理事になった二期目、一期目の先生方を巻き込んで、プライベートなことでもいろいろとわいわいやっています。しかし、秋山先生の温室はまだ拝見しておりませんでした。話を聞いていると、私も今増築中の建物の屋上にそういうものが作れないかなと心を惹かれます。
私が徳島の大学からそう遠くない田舎に初めて自分の設計した家を造ったとき、庭に芝生を敷き詰め、周りに沢山の、特に実の生る木を植えました。ベランダの外に葡萄の木を植えて2階まで葡萄棚にしたり、県の木であるやまももを始め、すだち、ザボン、林檎、花梨、木蓮、ボケ、芍薬、牡丹、椿、桜、桃、柿、栗、金木犀など100種類くらいの木が所狭しと植えました。もう人手に渡った家ですが懐かしく思い出しました。
郡市医師会便りは「沼津市医師会現状あれこれ」と題して道部先生にご寄稿いただきました。戦後新制医師会が誕生して日本医師会、全国の都道府県医師会、そして殆どの郡市医師会が一斉に50周年を迎えますが、記念誌をCD-ROMに入れる試みは沼津市医師会が初めてではないかと敬服しております。医師会病院の経営悪化の問題。私も一時期、日本医師会の医師会病院・臨床検査センター等検討委員会の委員を仰せつかり、1年ばかり関わりましたのでとても他人事ではありません。地域医療支援病院の理想像としてなんとか頑張っていただきたいと念願しております。