静岡県医師会での活動

昭和63年4月浜松市医師会第8部会からの選出で浜松市医師会理事を拝命し、平成4年4月から静岡県医師会理事を拝命しました。その過程で多くの葛藤、ごたごたがありました。静岡県西部地区を代表していくので、2人いる浜松市医師会副会長の内の一人が行くのが当然と思われていましたが、私の前任の榊原先生、小島先生から違っていました。お二人は浜松市医師会理事を辞めて静岡県医師会理事に専任という形だったと思います。私は副会長でもなく、理事を辞める事もなく兼任という形でした。医師一人の診療所では無理だろうという事で分院併設案なども出されましたが、テリトリーを侵されるとの反対などがあり、時間切れで結局一人で併任でという事になりました。これが忙し過ぎるのに納得いくまでやり過ぎてしまう性格が災いしてのいくいくのつまずきの源だったと思います。

広報・情報調査担当
 広報誌「静岡県医師会報」の編集は交代で回ってくる編集後記(静岡県医師会報・編集後記)の執筆程度で、特に負担にはなりません。私が最も力を入れたのは静岡県医師会のホームページの制作でした。まだ業者も少なく、高額で、パソコンもNECのPC9801が主流で、シャーシーの中はほぼからっぽで2つのフロッピーディスクドライブにシステムディスクというフロッピーと一太郎というフロッピを入れて操作するというものでした。ちょっと進んだものとしてはWindows3.1というのがあり、もうすぐWindows95が発売されると話題になっている頃でした。当然予算も少なく、手探りで独学での挑戦でした。試行錯誤の中ですから、いっしょに浜松市医師会のホームページ、自院の平良内科のホームページを並行して作りました。特筆すべきは会員専用ページでセキュリティをしっかりし、そこでCPCが可能な様にという事を目指しました。他県のマニアックな先生方からもお問い合わせなどいただきました。残念ながらそういう目的では全く使われていないようです。見栄えも業者任せとなり、私が作った面影は県も市もどちらもありません。自院のページだけがしばらくあまり更新されず放置されていましたが、ようやく先月から自分でリニューアルを始めています。

テレビ会議にも情熱を燃やしました。沼津、静岡、浜松のNTT支店に役員の先生方に集まってもらっての実験も行い、実現にもう一息というところでした。

「テレビ会議システムに関する提案」・平成6年7月21日開催の静岡県医師会郡市医師会長協議会 

平成9年9月20日発行の日医ニュース865号、Primary Care No.225 医療情報システム21 静岡県における医療情報システムー県民と一体となった医師会活動を目指してー     も大作でした。どこかに資料があると思います。見つけたら up します。とりあえず、画像ファイlのみのhtmlファイルを載せておきます。

学校保健担当
学校保健の分野では、特に学校給食の問題に力を入れました。

静岡県医師会学校医総会での講演原稿「今こそ福祉給食から教育給食へ」・平成4年11月28日開催 

浜松市医師会学校医研修会での講演原稿「今こそ福祉給食から教育給食へ」・浜松市医師会ウィークリーNo.1091(平4.12.14)

「学校給食に関するアンケート調査」・平成5年1−2月実施
これをまとめて浜松市医療奨励賞に応募し、満額の100万円をゲットし、そのお金で単行本にして、関係機関をはじめ全国の図書館にも寄贈しました。まだ2.3冊残っています。


「学校給食を『教育給食』として活かすために学校医として果たすべき役割について」・関東甲信越静学校医協議会−平成5年8月21日、静岡県開催 

また、別に当時始まっていた学校健康管理医についてもまとめを発表しました。
「平成5年度関東甲信越静学校医協議会における協議事項のまとめ 【学校健康管理医について】」・平成5年度関東甲信越静学校医協議会、平成5年8月21日、静岡県開催 

こういうこともありました。

「静岡県の心臓性突然死について−第116回静岡県医師会定時代議員会における阿部信美代議員の質問に答えて−」・静岡県医師会報第1147号、平成7年7月15日発行

公衆衛生担当
文書になっているものは思い当たりませんが、静岡県の公衆衛生委員会に参加し、インフルエンザの流行予測や対策に関わりました。その過程の中で、羽田の検疫所から名古屋港の検疫所の間に海外渡航に必要な予防接種が受けられる所が無いという事が話題になり、浜松の当院でやってもらえないかという事で始めたのが現在の当院の予防接種体制です。

社会保険担当

担当として社会保険の審査に携わったのが時間的には一番苦痛でした。しかも特に問題となるレセプトの重点審査にも参加せねばならず大変でした。最終年は社会保険指導医を委嘱され、時間的にはてんてこ舞いでした。そんなさなかに当院のかかりつけの患者さんが老人保健施設に入所し、いつもの薬を当院へもらいにきてルールを知らない職員が出してしまい、それに老健の所長医師からもご丁寧にご処方ありがとうございましたという紹介状まで来ていて、それを監査で指摘された老健の理事長からあっちがルール違反だと訴えがあり、私が責任を取って辞職という事になったのです。そうなると、役所の人間って酷いものです。私がまた役職に復帰して仕返しされるとでも思って恐れたのか、手のひらを返したようにそれまで私が指導医として医師会員を指導してきた内容をまるで私がやったかのように最後の指導の要点にこんなことをしてはいけないと書いてきました。人として許せないですね。